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#200 春を知らせるもの
~春を知らせるもの~






この季節、休みの日の朝など布団の中でボーッとしていると聞こえてくる声、それはウグイスの鳴き声。小学生の頃、都会に住んでいた私が林間学校へ行った時に初めて聞いたウグイスの生の鳴き声、この時のことは今も忘れない。「本当にウグイスって、ホーホケッキョって鳴くんやなぁ・・」なんて妙に感動したことを覚えている。そういえばこの時に、マムシの死体を見て「わ!マムシって本当に日本にいるんや・・。この辺に住んでいる人は大変やなぁ・・」なんてことも思ったりした。まだまだ、かわいかった頃のことである

社会人となって田舎に住むことを求めたのも、その頃の感動があったからなのかもしれない。実際、田舎に住むようになって、多くの驚きや感動を日常の生活の中で体験する時、やはり初めてウグイスの声を聞いた時と同じような気持ちになったりする。道ばたで狸の礫死体見た時も、ずっと長毛の猫だとばかり思っていた。狸や狐、猿などという存在は、自分の中では動物園かおとぎ話の中でだけの存在の動物だったからだ。どうやら狸であるとわかった時から、冷静に礫死体を観察するようになったのも変な話。アナグマの礫死体を見た時は、最高に驚いた。アナグマと言えば、白土三平氏の劇画『忍者武芸帖』で見ただけで、まさか死んではいたが実物にお目にかかれるなんて思っていなかったからである。そういうわけで田舎で生活している中で、今でも多くの感動をもらっている自分は、なかなか幸せな奴だなど思ったりしている。









先日、早朝にキジの鳴き声で目が覚めた。雌を呼ぶ雄が、大きな声で鳴くのである。庭を見ると、朝もやの中に一羽のキジの姿。このキジはたびたび庭にやってくる。同じキジかどうかはわからないが親子で来ていたこともある。「今度休みの時にじっくり写真を撮ってやるぞ」など思っていると、約束したかのように次の休みの日の朝にそのキジが鳴きながらやって来た。しかし餌付けしている訳ではないので、遠くから望遠で狙うのものの、なかなかその姿をゆっくりと見せてくれない。カメラを構えると薮に隠れ、カメラを下ろすと薮から出てくる。それを何度か繰り返し、最終的には私の姿を見つけて一目散に走って行ってしまった。





キジの写真が少ししか撮れず残念に思ってボーッとしていると、耳に聞こえるのは小鳥のさえずり。見ると庭に知らない小鳥の姿。それも一種類ではない。鳥と言えば、カラス、鳩、すずめ、つばめくらいしかわからない自分なので、ほとんどが‘知らない鳥’になるわけだが、その知らない鳥の様子を見ていると、これがなかなか面白く退屈しないのである。丸々した姿も愛嬌があって可愛らしい。どれもが朝の食事に、いろいろなエサを探しているらしい。荒れ放題の庭だけに、エサは豊富らしい。いろんなものを見つけてはクチバシでくわえて食べている。その様子を写真に撮ろうと思うのだが、手持ちの望遠撮影で鳥のチョコチョコした動きを捉えられずピンボケの連発。それでも一応写真撮影して、早速名前を調べてみた。









「キジ(キジ目 キジ科)」「ヒヨドリ(スズメ目 ヒヨドリ科)」「ハチジョウツグミ(スズメ目 ツグミ科)」「ベニマシコ(スズメ目 アトリ科)」「ジョウビタキ(スズメ目 ツグミ科)」ネットでの検索であるが、この日見たのはどうやらこれらの野鳥らしいということがわかった。お恥ずかしい限りの写真であるが、特に見るに耐えないジョウビタキの写真以外は一応載せてみた。ウグイスは、声は頻繁に聞こえるのだが、どうしてもその姿を捉えることができず残念だった。





どこにでもいるような野鳥たちであるが、これらが庭にやってきていたということは、私にとってはちょっと感動。ただ何も彼らはこの日だけ来ていたのではなく、いつも通り普通に来ていただけだ。単に私が気づかなかっただけのこと。「そういえば慌ただしく過ぎてゆく毎日の中で、自分の周囲さえじっくりとみることができていなかったなぁ」と今の自分に改めて気づいた次第。ふと足下を見ると、ツクシもたくさん出ている。春を知らせるものは、自分のまわりにたくさんあったのである。

自然にふれていることが普通の時代から、自然にふれないことが普通の時代になってゆく中で、幸いにも自然の中にいる恵まれた環境に有りながら、その中に自分がいることを気づかなくなってしまっている自分を強く感じた。日頃の慌ただしさに心の余裕が失われていきがちであるが、やはりいつまでも自然を感じられる人間であり続けたい、など思ったりするのである。






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【2010/03/21 00:24】 | 自然・動植物 | page top↑
#166 思わぬ光景
~思わぬ光景~


気ままに山村や廃村・林道などを訪れると、思わぬ光景に出くわすことがある。普通に生活している中では、絶対に出合うことの無いような光景。そして私のような人間にとっては、そのような瞬間に遭遇できたことは何ともいえない喜びとなる。

岐阜県の廃村『椿』を訪れた時のこと。『椿』に至るには、最奥の集落から少しばかり車で走らなければならない。幅の狭い川に沿った峡路だ。ほとんど車は通らないとはいえ、見通しが決してよくない道なので、ゆっくりと慎重に車を進ませなければならない。もうすぐ集落入り口あたりという所で、ふと見ると10メートルくらい先に何か鳥らしきものが倒れている。何の種類なのかはわからないが、鳩より少し大きいくらいの鳥だ。車が近づいても身動き一つしないところを見ると、どうやら死んでしまっているようである。私は車でひかないように横を避けてゆっくり通ろうと考えた。そしてそれが前輪タイヤ横あたりに来た時、大いに驚くことになった。

何とその鳥には、蛇がぐるぐるにからみついていたのである。よく見ると、ごく普通に見るシマヘビだ。そのシマヘビが鳩よりも大きいその鳥に巻きつき、締めつけている。鳥は身動き一つしない。スズメくらいの小鳥であればヘビに襲われ丸飲みされるのはよくある話だが、まさかこんなヘビがこのような大きな鳥を襲うことはないはず。おそらく道端で弱っていたのか死んでいたのか、すでに倒れていたこの鳥を見つけてからみついたのだろう、など考えながら車を降りる。そしてドアを閉めて鳥を見にまわる。しかしそこには、あるはずの鳥の姿がない。どこにも見えない。周囲を見渡しても、もちろん車の下ものぞきこんでみても鳥の姿は見えない。今 先程まであった、ヘビにからまれた鳥の姿が見えないのだ。そしてそこには、ただ一匹、鎌首を持ち上げて怒りに満ちたシマヘビの姿があっただけだった。

何が起こったのかわからなかったが、とりあえず急いで成り行きを整理してみた。ぐるぐるに巻かれて死んでいると思われた鳥は実は生きていて、ヘビに襲われているところだった。そこに大きな車が近づき、それに驚いたヘビが思わず獲物の鳥を解放してしまい、その隙を見て鳥はヘビから逃れ飛び去った。そして後に残ったのは、捕獲した大物を逃すことになってしまって怒りに満ちたヘビ一匹だけだった、ということのようである。

それにしても獲物を逃したヘビの怒りは尋常ではなかった。何と獲物を逃がす原因となった大きな敵(私の愛車)に対し思いっきり威嚇の姿勢をとり、そして襲いかかってきたのだ。怒りの矛先は車のタイヤに向けられた。シマヘビは勢いよくタイヤに飛びかかり牙をたてる。しかしゴムとはいえ、固いタイヤがヘビの牙を通すはずがない。それでも何度もタイヤに飛びかかる。怒りの矛先が私でなくてよかった、など思いながらその光景を写そうとカメラを用意した時は、残念ながら既にもうヘビの姿は見えなくなっていた。

あんな大きな獲物を捕らえたシマヘビ、そしてそれを邪魔した自分より遙かに大きな敵(車)に対して、果敢に立ち向かおうとするその勇敢な姿が無茶苦茶かっこよく感じられた。またあんなに大きな鳥をどのようにして生け捕ったのだろう、さらに締め落としたところでどのようにしてあんな大きな獲物を食することができるのだろう、など何とも不思議に感じられた。そして考えれば考えるほど、あのシマヘビがかっこよく思えてきた。写真におさめられなかったことは残念だったが、この光景を見ることができたことは私にとっては思わぬ感動。特別なものではなく、日頃よく目にするシマヘビが主人公だったということが何より輝いて感じられたのかもしれない。この日以来、シマヘビへの印象が大きく変わったことは言うまでも無い。






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【2008/10/17 00:19】 | 自然・動植物 | page top↑
#157 庭で見た花
~庭で見た花~

私は花や植物の名前がどうしても憶えられない。林道や山村を訪れると目にする様々な草花や木々を見て美しく感じ思いっきり心癒やされるのだが、どうしてもそれらの名前が頭に入らないのである。写真を撮って、帰宅後早速図鑑で調べたりして「なるほど」と納得はしても、数日するとその名前は頭から消えてしまい思い出すことができなくなる。とは言っても形や色は忘れることが無いので、次に現場で見た時も「あ、前に見たやつ」となる。しかしその後に「名前はなんやったかいな」「思い出せない」「まあええか」となり、最終的には「名前はわからんけど知ってる花」ということになる。

そんな中でも忘れずに憶えているものがある。よほど相性がいいのか、それとも特に美しく感じたものか姿かたちが印象深いものかなのだろう。福寿草やねじ花、スノーフレーク、マムシグサ、オオハンゴンソウなどがそれにあたる。その中でも特に‘ねじ花’は私にとっては印象的なもの。気にしていないと単に雑草として見落としてしまいそうだが、その姿かたちが何とも可愛らしく感じてしまう。夏場の林道などで見かけた時、その可愛らしい姿に嬉しくて、ついつい写真撮影に没頭してしまうのはそのためだ。

今年の夏の林道訪問でも、ぜひともねじ花を見てみたいと思っていた時、意外な所でそれを見ることができた。灯台下暗しとはまさにそのことで、何とねじ花を見たのは自宅の庭。朝ふと起きて、雑草がジャングルのようにのびた荒れ放題の庭を見ると、のびた雑草の葉の間に、まっすぐにのびたねじ花の姿。全部で5本ぐらいであるが、くるくるとねじれて赤い花をつけるそれは間違いなくねじ花。やはり嬉しくてカメラを持ってすぐに庭に出る。そして大量の蚊に襲われながらも約1時間、じっくりと写真撮影に浸る。

ずっと以前のこのコーナーで、庭にキジがやってくることを書いたことがあったが、嬉しいことにその後も動物は訪れてきてくれている。キツネやたぬき、野ウサギ、モグラ、カスミサンショウオ、マムシ、ヤマカカシなどの他、この季節はウグイスやキツツキが大いに賑やかしてくれている。また新たな大物の獣の訪れも確認できている。この大物の獣については、何とか写真撮影に成功したあかつきに、このコーナーで紹介できればと思っている。

荒れ放題の庭で、最近はその中に獣道があるのも確認した。庭の中に獣道を有する家は少ないのでは?など自分自身はそのことを大いに自慢したい気分である。決して広くは無い庭であるが、裏が山である為にこのような自然の動物の訪問があるのだろう。しかしそれよりも何の手入れもせずに荒れ放題になっているところが、多くの動物が現れたり、野生の山野草を見ることができることの要因になっているのかもしれない、など考える。やはり自然に残すのは大事なことなのだ‥など改めて思ってみるが、実のところは単に草刈などの手入れが面倒なだけだったりもする。まあいずれにしても、身近な所で大好きな花を見ることができることを、何よりも嬉しく感じている今日この頃なのである。








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【2008/07/20 20:49】 | 自然・動植物 | page top↑
#153 出会えたもの
~出会えたもの~

ようやく出会うことができた。これまで轢死体は何度か見たことがあるのだが、生きた姿を見るのは初めてである。実際に生の姿を見て、そのユーモラスな動きや見かけのどこかとぼけた感じが、何とも可愛らしく感じた。

鈴鹿のある廃村を訪れていた時のこと。車を降りて林道を歩いていると、15m程前方に何か茶色の動くものが見える。山鳥だろうか?できるだけ足音がたたないように近づいてゆく。四足だ。ということは山鳥ではない。そのまま10m程に近づく。普通ならこの時点で、山で偶然出会う大抵の動物は逃げてしまうのだが、その茶色い生き物はのんびりしているのか、逃げる気配は無い。さらに忍び足で近づく。そして視力の良くない私でも、その生き物の全身を確認することができた。アナグマである。正式にはニホンアナグマというようで、哺乳類・食肉目裂脚亜目イタチ科ということだそうだ。ようするにクマという名がついてはいるが、クマではなくイタチの仲間ということなのである。

なにか盛んに鼻を地面に押しつけ、モゾモゾしながら林道を少しずつ移動している。虫などの餌を探しているようだ。つまり食事中ということ。私が少しずつ近づいても全く気づく様子が無いのは、おそらく食事に夢中になっているからだと思われる。きっと視力も良くないのだろう。私が地面に落ちている小枝を踏んでパキッという音がした時、一瞬食事を中断して顔をあげてこちらを見たものの、気づいた様子も無く、すぐにまた地面を鼻でモゾモゾし始める。やがて林道から横の斜面に移動する。その間もずっと鼻をモゾモゾ地面にこすりつけて餌を探し続けている。最終的には2m弱にまで二者の距離が縮まった。そしてついにアナグマは私の存在に気づくことになった。

ハッとした感じで顔をあげたアナグマ。目と目が合う。一瞬動きが止まった後に我に返り、アナグマは「アチャー!」という感じで驚き、大急ぎで斜面を駆けのぼって藪の中に消えていった。

アナグマの存在を初めて知ったのは、幼い頃に白土三平氏の劇画「忍者武芸帖」を読んだ時。主人公の影丸が率いる影一族の一員に‘くされ’という、アナグマと生活を共にしていた忍がおり、その時の‘くされ’と戯れるアナグマのやさしい姿が私の中に非常に強い印象として残っていた。それ以来ずっと本物に出会ってみたいと思っていたのだが、残念ながら出会えるのは車に轢かれて道に横たわったものばかり。だから今回のこの出会いは私にとって非常に嬉しいものだった。

これまで山で出会った動物たち。イノシシ、クマ、鹿、カモシカ、キツネ、タヌキ、野ウサギ、リス、猿、テンそしてアナグマ‥。空気の悪い都会で育ったためか、これらの動物は童話の世界の中のもの、もしくは全く別世界に住んでいるものだと思っていた。しかし山へ行くようになってから実際に出会うことができるようになり、身近に感じるようになった。何とも言えない驚きと感動だった。これらの中には出会うタイミングによっては大変危険なもの、また人の生活に害を与えるものなどある訳だが、これらの動物たちが普通に住める環境の大事さを大いに感じたりするのである。










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【2008/06/16 02:36】 | 自然・動植物 | page top↑
#108 桜、スノーフレーク、もみじ・・
~桜、スノーフレーク、もみじ・・~

もう満開状態の桜は見れないと思っていた。でも、ここ小入谷林道入り口にある桜は今が満開。そういえば昨年もここで少し時期遅れの桜を見ることができた。美しい山の集落『小入谷』を抜けて林道起点に向かう川沿いには何種類かの桜が並んでおり、その最後に並ぶこの桜の木、見事に咲き誇っている。まだ小さなミツバチがその咲き誇る花の蜜を求めて無数に集まり、その羽音がブーン、ブーンと心地よく響く春の風景。詳しいことはわからないが、よく見るとこの桜の木の花びらは一般に見るものより花びらが少し大きい?ような気もする。

この日の小入谷林道は実に空気が爽やかで、遠くの山の稜線もはっきりと見えている。滋賀県に残る数少ない峠越えの未舗装林道となってしまったこの林道、いつ訪れても素晴らしい風景を見せてくれる。林道起点の『小入谷』の風景、林道から見える風景や植物たち、峠からの若狭の青い海、そして林道を福井側に抜けた後の美しい『上根来』集落や旧上根来小学校の木造校舎、そこに咲くもみじ・・等々、あげたらきりが無い程見所がいっぱいだ。

この日も当然、旧上根来小学校に立ち寄った。昨年訪れた時は、もみじの木に可愛らしい鯉のぼりが結わえられており、それに心癒された。「今年は昨年の訪問より少し早いけど、鯉のぼりあるかな・・」など考えながらの訪問。

残念ながら今年は可愛い鯉のぼりを見ることはできなかった。しかし木造校舎とその周囲の風景は相変わらず美しく保たれ、新緑の緑の中で爽やかな風景を見せてくれていた。今でもこの老校舎が利用されていることの証を確認し、嬉しい気持ちになる。ふと校舎前の花壇を見ると、花びらの枯れかかった水仙に混じって小さなスノーフレーク。「そういえば保月でも見たなぁ・・」など思い出しながら、白く可愛い清楚な感じの花が今年は迎えてくれたことを喜ぶ。

さらにもみじを撮影中にあることに気づいた。それはもみじの花・・。緑のもみじを遠くから見ると、緑の中に少し赤が混じっている。それがもみじの花の色。赤いもみじを見ると、それにはもっと赤いもみじの花・・。まったく知らないことだった、もみじに花が咲くなんて。それに気づいたことも私にとっては感動の一つ。知っている人たちにとって当たり前のことなのだろうが、それを知らない私にとってはけっこうな感動。「知らないってことも、なかなかいいもんだ」なんて思ったりもする。

この日も多くの感動を与えてくれた小入谷林道の訪問だった。しかし峠から福井県側の多くの部分が簡易舗装されていたのが気になる。この林道にも完全舗装の波が押し寄せているのだろうか。この美しい風景が変わってしまう日も近いのかもしれない。









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【2007/04/30 22:23】 | 自然・動植物 | page top↑
#62 廃村の住人
~廃村の住人~

先日、とある廃村を訪れた時のこと。この日は私にしては珍しく早起きして出かけた。8時過ぎに着いた廃村の風景は朝の風景。風が涼しく、光もやわらかい。いつものように写真を撮りながら場所を移動する。するとどこからか声が聞こえてくる。
「コロロロロ・・・、コロコロ・・」
こういう自然がいっぱいの場所なので、獣や鳥、虫などの声が聞こえるのは不思議なことではない。しかしこの時聞いた声はあまり聞きなれない「コロロロ・・」だった。しかも数が多い。カエルだろうということはすぐにわかった。しかし普段聞くのとは少し違うカエルの声。声の聞こえる方へ行ってみると、パチャパチャと水の音も聞こえる。それもけっこうひっきりなしに聞こえてくる。
「あの水溜めだ。」
その声の主は、近くに見える水溜めにいるらしい。近づいて見てみる。
「おお・・!」思わず声が出る。そこには数多くのカエルたちが集まり産卵の真っ最中。それぞれのカップルが求愛しあっている。そしてその多くがモリアオガエル。卵を産みつけるための特有の泡状の塊もいくつか見える。このモリアオガエルの泡を見るのは初めてではないが、モリアオガエルそのものをじっくりと自然の中で見るのは初めてだった。雌カエルの上に雄が乗っている。中にはその雄を払いのけようと数匹の雄が群がり寄る。

この村が廃村になって久しい。人が住んでいた当時もこのような光景が見られたのだろうか。それとも人が去って無人となった後に、この場所を産卵場とするようになったのか。まあ、それはどちらでもよいこと。いずれにしても彼らが、人がいなくなった後の村の住人(人ではないが)であることには間違いない。

何か思いがけずほのぼのとした廃村の朝を味わうことができた。そしてこの可愛い住人たちに感謝、感謝である。








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【2006/05/27 00:00】 | 自然・動植物 | page top↑
たまに一言#54
~庭にキジ~

最近朝方になるといつもけたたましい鳴き声が聞こえる。一定の時間をおいて、またその声は聞こえる。ずーっと以前にもよく聞いた声だ。その声は庭の荒れ果てた畑の方から聞こえてくる。声の主の方に目をやると・・。
いた!キジがいた!

何かとても懐かしかった。以前カップルのキジがよく庭に遊びに来ていた。いつの間にか来なくなり、それから5~6年は経っただろうか。しかし今来ているキジは1羽だけ。当然前見たキジとは違うキジだろうが、妙に懐かしい。栄養がいいのだろうか、よく見ると丸々太っている。せっかくなので写真を撮ることにした。朝なので薄暗く、なかなか上手く写らない。ファインダー越しに見ていると細かな動きがよくわかる。けたたましく鳴いた後、しばらくじっとしている。返事を待っているのか・・。遠くでカラスの鳴く声がすると、そちらの方に素早く振り向くが、また元に戻る。連れ添う相方をさがしているのかもしれない。いい相方をさがして春を満喫しようというのかもしれない。その時は仲良くカップルで姿を見せてほしいものだ。

「キジも鳴かずば撃たれまい」ということばが浮かんできた。こうして鳴いてしまうから見つかってしまい、撃たれてしまうのだろう。鳴かなくてもいいのに・・。危険を感じてもすぐには飛べないし、逃げ足も遅いのだろう。なにか妙に親しみを感じてしまう。桃太郎にも登場するキジ、なんとも可愛らしい。

こういう時、田舎に住んでよかった・・・と私は思う。






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【2006/03/23 00:00】 | 自然・動植物 | page top↑
#35 ばったり出会った
~ばったり出会った~

どうしても奥川並(滋賀県余呉町)へ行きたくて、高時川上流の丹生渓谷を訪れた。丹生ダム建設工事の為に以前より道路工事が進められており、随分と走りやすくなっている。しかしそれもダムの規模が大幅縮小となったせいか、その後は工事も進んでいないようである。

まだ最初の廃村である『小原』には着かない。周りの木々は少しずつ色づき始めてはいるが、紅葉の赤に達する前のくすんだオレンジといった感じだ。それならば、と小道の脇に咲き誇っているススキを撮影することにした。
ふと、背後に気配を感じた。すぐに振り返った。釣り客が立っているのか・・最初はそんな感じだった。しかしよく見ると違う。おお!カモシカ・・!
なんだか懐かしい気分だった。カモシカにはこれまでにも何度も出会っている。そのせいだろうか「また、お前か~」という、そんな感じがした。もちろんそれぞれ違った場所で出会っているので、同じカモシカであるはずがない。
大きく道が曲がっている所での、予期せぬ出会いだったため、お互いが「どうしようもないなぁ」という感じでしばしのお見合いをする。

カモシカはのんびりとした動物だ。うちで飼っている老犬になんとなく雰囲気が似ている。「私とも気が合いそうだなぁ・・」など勝手に考えているうちに、静かに彼は去っていった。

乾いた心が、少し癒され嬉しかった。






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【2005/10/31 00:00】 | 自然・動植物 | page top↑
#26 透明な青緑
~透明な青緑~

岐阜県の山奥、福井県との県境に近い所で見た川。透明な水が深みに集まりグリーンに変わってゆく。青緑の水と表現すると、よどんでアオミドロが多く発生したダム湖でもよく見ることができるが、その不透明な不気味さとは全く違う透明感ある青緑。エメラルドグリーンというとイメージしやすいのかもしれない。
美しい。澄んだ緑に輝くガラス細工・・というのとも少し違うのであるが、とにかく美しい。深さはけっこうあるようで、なれない者が美しさに魅せられて泳いだりしようものなら、溺れてしまうこと間違いなしだ。流れも速いのである。

この山奥で出合う車はほとんどなく、ごくたまに釣り客と思われる車とすれ違うだけだ。廃村と廃村を結ぶ狭路から見える、この美しい風景を私はしばしの間ひとりじめし満足気分を味わう。
人がめったに来るような所ではない、だから美しい。それって当たり前のようだが何だか悲しくも感じてしまう・・。






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【2005/08/18 00:00】 | 自然・動植物 | page top↑
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