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#105 木造校舎の横の木造園舎
~木造校舎の横の木造園舎~

2回続けて木造校舎の話題が続いたこのコーナー、続けて木造校舎をもう一つ。その木造校舎は小学校でも中学校でもなく、高校でもない。なんと幼稚園。幼稚園であるので正確には木造園舎と呼ぶべきなのかもしれないが、どうも馴染めないので文中では‘木造校舎’と呼ばせていただくことにする。

その‘木造校舎’と出合ったのは、京都北東部地域のいくつかの小学校を見てみようと出かけた時である。綾部市の山間部の静かな集落の道沿いにその幼稚園はあった。幼稚園の名は奥上林幼稚園。奥上林小学校と併設されており、そのどちらもが美しい木造校舎。しかし校舎のつくりは双方で雰囲気がかなり違っており、小学校の方がやや現代的?なつくりになっているのに対し、幼稚園の方はずいぶんと歴史を感じるような雰囲気のもの。実は当初、この幼稚園の方の‘木造校舎’には気づかなかった。あらかじめ地図で確認していたこの奥上林小学校を目当てにこの地を訪れ、小学校の木造校舎の写真撮影をしている時に、小学校から渡り廊下が高台の方に続いているのに気づき、その先を確かめようとしてその存在を知ったのだった。

そこは小学校の敷地よりかなり高い所。校舎の二階の屋根よりまだ数m上の高さだから、かなりの高低差だ。そこに見事な‘木造校舎’がもう一つあるとは思ってもみなかった。それもいかにも木造校舎を思わせる堂々とした姿。最初は「廃校となった中学校の校舎かな?」など思ってみたが、奥上林幼稚園と書かれてある。そういえば下の小学校の閉校の碑に小学校と幼稚園名が記されてあった。それにしてもどうにも幼稚園のイメージに合わない。大きすぎる。建物の規模もグラウンドも・・。「きっと昔は中学校だったのだが、廃校となったのでそのまま校舎を幼稚園として使用しているのだろう。」など勝手に推測する(実際その推測は誤りだった)。しかしそんなことはどうでもよかった。とにかくその‘木造校舎’が美しいのである。校舎はもちろん、グラウンドや定番の桜の木、遊具、周りの風景・・。そして小学校とつながる独特の木造の渡り廊下、高台となったグラウンドから見下ろす風景・・、どれもがよかった。

小学校からのびる木造の渡り廊下が、また立派と言うか本当に見事な雰囲気を持った建造物で、非常に印象深い。高低差のかなりある下校舎(本校舎)と高台の上校舎とつないでいるものだから、小学校から見ると何とも高い所に上っていくように見える。もちろん橋脚というか長い足が地面から伸びて安全に支えているのだろうが、下から見ると何とも不安定で今にも崩れそうに感じてしまう。長さも40mもあるらしく、その規模も鉄筋に慣れた者にとっては、より不安に感じてしまう要因なのかもしれない。きっと渡り廊下の主が古い木造校舎というのも、不安感を煽っているのだろう。それにしても特徴ある渡り廊下だ。きっと奥上林小学校の名物となっていたことだろう。見れば誰もが渡ってみたくなる、そんな渡り廊下。生徒たちも初めて渡る時はワクワクしていたに違いない。

この奥上林小学校と奥上林幼稚園、残念ながら今から2年前の平成17年3月にともに閉校、閉園となっている。記念の碑に仲良く二つの名前が刻まれているのが、何か可愛らしくそして切ない。この地域の小学校は統廃合により近隣4小学校が2つになったという。昭和の40年代あたりからだろうか、全国の各地で分校が姿を消し、それが本校にも及び、それは今も止むことなく、歴史ある学校が次々と統廃合で姿を消している。この3月も多くの小学校が姿を消したことに違いない。休校という形をとるのか、廃校という形をとるのかは地域によって違うだろうが、休校から元の形に戻り、再び児童生徒を迎い入れることになった学校の例は一体どれだけあるのだろう。廃村となった村から人々が姿を消すこととなった大きな理由の一つに「教育に対する不安」があげられる。通常、教育機関が無く、他に同年代の子どもがほとんどいない所に、若い夫婦や小さな子どもを持つ家族はよほどの覚悟か事情がない限り住むことは難しい。通学にスクールバスが用意されるとはいえ、小学校の新入生の子どもは、まだ6歳なのである。

この奥上林幼稚園に咲く桜も満開を迎えていることだろう。しかしにぎやかな桜の花とは対照的に木造校(園)舎は静かなまま・・。ここではもう入園式は行なわれない。渡り廊下でむすばれた奥上林小学校にも子どもの声は聞こえない。子どもは未来のエネルギーであり光である。その子どもたちが地方の集落から次々と姿を消さざるを得ない現代社会の未来とはどのような未来なのか。時代の流れの中に何か大きく大事なものが失われていくような気がしてならないのである。










http://www.geocities.jp/kondodoraibuiko_ne021/index.html
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【2007/04/09 21:01】 | 木造校舎・廃校 | page top↑
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