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#118 芹谷の奥のこの村
~芹谷の奥のこの村~

この集落に過疎化の波が襲ってきたのは、もうずっと前のこと。今では、一年を通じてここで生活している人の数もわずか。冬の除雪も、この地区まではまだ何とかされているものの、これより奥の集落は大雪の時は道を閉ざす。

訪れたこの日は天候がよいこともあり、集落に何人かの住民の姿を見ることができた。ウロウロと写真を撮っていると、盛んに犬が私に向かって吼えてくる。そういう時はたいてい気にせず写真撮影を続けることにしている。ふと見ると、集落前の道を一人の人が歩いてくる。そして「この犬は、よう吼えるけど心配せんでええよ。」と声をかけてくれる。どうやら地元の方で、山菜採りの帰りのようである。さっそく少しばかり話をうかがう。60~70歳代くらいと思われるその女性は、やはりこの集落の方。しかし今では居を別のところに移し、季節のよい時期にのみ、この地に帰ってこられているという。そして静かな故郷の地で山菜取りなどを楽しむ。この時もすれ違う地元の軽トラから声をかけられ、山菜の収穫談義に花が咲く‥。話をうかがい始める頃には、先程まで盛んに吼えていた犬も安心したのか、もう吼えることはやめていた。そのうち集落から別の女性がやってきて二人で話し始める。傍らでは犬がのんびりとしている。何か本当にゆっくりと時間が流れている、そんな感じがする。

今、この集落には多くの空き地、廃屋がある。そのいずれもが、自由気ままに伸びる多くの雑草に覆われつつある。その中からわずかに人の住む家屋が見えている、そんな感じのする風景だ。この空き地や廃屋が今と違い、普通の家屋が建ち並ぶ風景だった頃、そこには多くの人たちの活気ある声が響き、多くの子どもたちの元気に遊ぶ姿が見られたことだろう。集落前を流れる川も今より深く水量は多く、岩魚やアマゴなど多くの魚が見られた。それら今は無き風景の映像、私には想像することしかできないが、今ここに住んでおられる方の中には、数々の思い出と共に懐かしい故郷の映像として残っているのだろう。そう遠くない将来、この集落の歴史が閉ざされる時が来たとしたら、今のこの風景も大変貴重な風景となってしまうのだろうか。

など思いながら切ない気持ちでいると「いい写真撮って、コンクールで賞とって!」と声をかけられる。そのことばに切なさはいくぶん和らぐ。そして「がんばりますね」と言って、再び芹谷の奥のこの村の写真撮影を続ける。










http://www.geocities.jp/kondodoraibuiko_ne021/index.html
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【2007/07/15 06:51】 | 滋賀県山村・廃村・自然 | page top↑
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