スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
#156 林道からの風景(林道国見線)
~林道からの風景(林道国見線)~

伊吹山の北に位置する国見峠(標高839m)、そこを頂点にして滋賀県と岐阜県を結ぶのが『林道国見線』。ここを初めて訪れた時に、幸運にも熊と出会うことができたということで、私にとっては大変思い出深い林道だ。しかしこの時は、落石や当時の車事情などで、峠まで行くことができなかった。この林道、滋賀県側からのアプローチに関してはどうも私とは相性が悪いようで、その後何度訪れても工事中で入れなかったり、通行止めになっていたりして拒絶されてしまう。結局初めて峠まで行けたのは岐阜県側からのアプローチで、この時も峠を滋賀県側に下って程なくして盛り土の為通行できなくなっており、岐阜県側へ引き返し、滋賀県側には嫌われることとなってしまった。それ以降も、なんとか滋賀県側からのダート道で峠に到達したいと思っていたのだが、時の流れとともに遂に全面舗装工事が始まってしまい、かなわぬこととなってしまう。工事終了の情報も入ってはいたのだが、全面舗装路に今ひとつ関心がわかずに、ずっと手つかず状態となっていたのである。

訪れたのは夏の日差しの強いある日、もちろん全面舗装は覚悟の上のことだった。姉川の支流の足俣川が合流するあたりが、林道起点へのアプローチの始まりとなる。青々とした稲の葉が伸び、それが風に揺れて波打つのが実に美しいのどかな山村風景がそこには広がっている。水田の周りには獣除けの電線がはられており、狭い道であるので走行にも気を遣う。1,5車線の舗装路は田を抜け、川沿いの道へと変わり、やがて川を谷の下へと追いやった頃に林道を示す看板に出合う。ずいぶんといたんでいる看板だが、まだまだ現役のようだ。そしてここらから勾配が強くなり標高を上げてゆく。

林道へ行く時の楽しみの一つに、そこに咲く花を見ることがある。この日印象的だったのが、濃い緑の中にポツンと咲いている紫陽花、そしてこの時期よく見ることのできる合歓の木の花だった。山で見る紫陽花はガクアジサイが多いのだが、ここではごく一般に見る‘普通の紫陽花’が咲いていた。鮮やかな緑の中で、青い花がやけに目立って美しい。また、赤から白へのグラデーションの美しい合歓木の花、この日は標高を上げるまではけっこう見ることができ、心なごませてくれた。せっかくなので写真におさめようと思うのだが、風がその繊細な花びらを揺らしてしまう為うまく撮ることができない。しばらく待つが風は花を揺らし続ける。仕方ないと撮影を諦めると風が止む、それならと再び撮影しようとするとまた風が吹く、ということを何度か繰り返す。このように写真撮影の時は少々うとましく感じてしまう風であったが、撮影を離れて木陰に入った時には何とも心地よい涼を与えてくれ、心地よくしてくれるのだった。

標高を上げてゆくと視界が開け、この日一番楽しみにしていた‘裏伊吹’が見えてきた。季節のせいか、かなり霞んでしまっているが、周囲の山々から抜き出たその姿はやはり美しい。霞がかかっているとはいえ、頂上の碑やドライブウェイを走る車の姿もはっきりと見ることができる。伊吹山を主人公としたその広がる山々の景色を独り占めにしながらのんびり昼食をとることにする。間違いなくこの日の最高の贅沢であった。時折車やバイクが通るが、あたりは本当に静かなままに時が流れてゆき、しばしの間、その心地よい雰囲気に思いっきり浸ることができた。

全面舗装された林道国見線、道を走る楽しみは味わえないものの、その風景の美しさは健在で、この日も大いに心癒やされた。車を停めてゆっくりと林道を歩き、植物にふれ景色や自然を味わう。木陰で、林道で、峠で爽やかに風を感じる。日常のわずらわしいことが全て吹き飛んでしまいそうな、この至福の時を与えてくれることにひたすら感謝する。こんな時、普段はしかめっ面しかしない私のような人間でも、たぶん何とも嬉しそうな表情をしていることだろう。

道の先にはいろいろなものが待っている。そしてそれらのものは、いろいろなものを私たちに与えてくれる。そのことが心地よく、またいろいろな道を行きたくなってしまう、のである。











http://www.geocities.jp/kondodoraibuiko_ne021/index.html
関連記事
【2008/07/14 06:31】 | 林道 | page top↑
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。