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#199 スタック(多賀町の山中にて)
~スタック(多賀町の山中にて)~






私が住んでいる地域の最近の冬は、やけに暖かい。今年の冬も例外ではなく、というかここに住み始めて一番と言える程の暖かい冬で、雪も少なかった。そんな冬も終盤に入ろうかという2月のある日、残雪の間から顔を見せる福寿草が見れたら嬉しいなぁと思い、旧・脇ヶ畑村の『杉』『保月』方面に向かった。いつもなら道は雪に閉ざされているのだろうが、‘寒くない’この冬なら大丈夫だろうと考えての出発だった。





下界となる芹谷入り口あたりには全く雪はない。谷を見おろす鈴鹿の山々も、所々が白く見えるがほとんど雪は無いように見える。実際、栗栖の集落から杉坂峠までは全く雪がなく、車も順調そのものに進んで行った。そして久しぶりの杉坂峠、車を停めてのんびりと下界の景色を味わう。夏場は木々の葉に隠れて見えない景色も、こういう時期には見ることができる。それでも「絶景!」と言えないのは、残念ながら枝が多く伸びて視界が邪魔されているからである。とは言ってもこうして下界を見おろすのは何とも気持ちが良い。そうして峠からの風景をしばし味わった後、『杉』を目指して出発する。









峠からはいったん下り坂になる。この辺りからは山の陰になるので路面にも残雪が目立つようになってくるが、さすが四駆、車は順調に進んでいく。しかし進むにつれて雪は増え、完全に道を覆う。それでも積雪量そのものはそんなに多くないので、「ここを乗り切ればいけるだろう」と思いそのまま進んでいく。しかしそれが大きな判断ミスだったのである。

実際車は雪の下り坂を、そう苦にすることも無く進んでいったのだが、この雪がどうもたちが悪かった。先に書いたように、積雪量そのものも大したことないし、これまでにもそれ以上の積雪の道を何度も走ったことがある。しかし、暖かい冬の雪は多くの水分を含みかき氷のように柔らかく、車を簡単に沈ませてしまうのだった。それに気づいた段階でバックして戻れば良かったのだが、「あと少し行ってUターンできる場所を探して引き返そう」と判断したのが二つ目の判断ミス。結果、無事にスペースを見つけてUターンしたものの、下り坂が一変して上り坂となる引き返しの道では、進めば進むほど沈んだ車の下に雪をかき集めてしまい、遂には前には進めなくなってしまう。





いったんバックで下がって、深くえぐれた轍をさけて再び前進。しかしすぐに車の腹の下に雪を集めて進めなくなる。またバックするが、幅員の無い極狭路にはもう新たな轍を作るだけの余裕はなかった。こうなると次は勢いをつけてえぐれた轍を乗り越えるしかなく、それを試みる。するとえぐれた轍は見事に超えることができたが、その先でまたすぐに同じように、柔らかい雪で沈んだ車体の腹の下に雪をかき集めて動けなくなってしまう。そしてとうとう後ろにも前にも進めなくなり、完全にスタック状態となったのである。

単独走行がほとんどの私は、いざという時に備えて折りたたみシャベルやエアージャッキなどを携帯している。これまでに何度かこういったスタックに遭遇しているが、いずれもこの二つで何とか脱出に成功してきた。しかし今回は結局どうにもならなかった。もちろんエアジャッキも使ったが、一度は脱出できたものの、またすぐに動けなくなり、何度か繰り返していくうちにエアジャッキに穴があいてしまって使えなくなってしまった。シャベルで車の腹の下の雪をかき出すこともしてみたが、あまりもの雪の量とシャベルの長さが足りないこともあり、これも功を奏さなかった。そして体力を失っていくとともに、自分でできることも無くなってしまったのだった。





人の来ない山中でのスタック、で最終的にどうなったかというと、携帯電話がなんとか受信できる峠まで歩いて戻り、JAFに救援を頼んだのである。そして冷えきった身体を動かしながら杉坂峠で待つこと2時間、JAFの救援車ランクル70の前バンパーに取り付けられたウィンチで何とか引きずり出してもらって脱出に成功し、結果的には事無きを得た。

今回のことでは多くの反省すべき点があったのだが、何よりも反省すべきは、無理に通行止めの道に侵入した上に他人様に迷惑をかけたことであろう。いかに仕事とはいえ、日も沈んで暗い中こんな所まで救援に来ていただいたJAFの方には本当に申し訳なく思う。それと自分の判断の甘さと、脱出用装備の不十分さも強く感じたりした。こういった所を訪れる時、おそらく今後も単独走行が基本というのは私の中で変わることはない。そのためには、もう一度基本に帰ってオフロード走行(今回はオフロードではないが)への構えを確認したいと思っている。無理はしない、人に迷惑はかけない、自分でできるだけの装備をしておく、適切な判断能力をつける・・等々、考えておかなければいけないことは少なくない。






http://www.geocities.jp/kondodoraibuiko_ne021/index.html
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【2010/03/14 10:37】 | 滋賀県山村・廃村・自然 | page top↑
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