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#74 村をまもる
~村をまもる~

2年ぶりに廃村『茨川』を訪れた。鈴鹿の山奥深く茶屋川上流に位置し、その昔は銀が採れて大いににぎわった頃もあったという。ながらく陸の孤島と呼ばれ、念願の林道が通ったことが皮肉にも廃村への道をたどることに加速をつけてしまったというこの村、結局最後まで電気が通ることはなかった。多くの書籍やWEBサイトなどで取り上げられているのも、その数奇な運命からなのかもしれない。

前回訪れた2年前、集落の対岸にある神社が工事中だった。木製の鳥居は朽ち、苔むして今にも倒れそう。人のいない村、おそらくそのまま倒れ自然にかえるものだと思っていた。かつての分校や廃屋が現在は山小屋として利用されているものの、この村に住む人はもういないのだ。廃村となってから40年も過ぎている。その村の神社が新しく工事されている。そのことが本当に不思議に思えた。

改めて新しくなった神社を訪れた。鳥居が新しくなっている。石段もしっかりと整備されている。鳥居をくぐり石段を登ると、懐かしい二頭の狛犬。ここをまもっていったい何年が過ぎたのか、この狛犬たち。かつては村人が毎日訪れ、「いつもごくろうさん」と彼らの周りをきれいにしていたことだろう。しかし今はその村人たちもこの村を離れ、この地には登山者や茶屋川の清流に涼を求める人たちが時折訪れるだけ。
奥の祠を見る。これも新しくされている。御神体は移されているのか扉は閉められているが、その前はきれいに整頓され、上には真新しいしめ縄。きちんと手入れされていることが一目でわかる。廃村となって40年・・茨川の人たちの故郷への思いの強さがうかがわれる次第だ。ここで生まれ育った人たちは、今なお思い出深いこの地に通い、昔のままに祠を手入れし神に感謝する。生まれ育った家はとうに崩れ、その残骸の大部分が自然にかえりつつあっても、それが変わることは無いのである。

神社、狛犬は故郷の象徴。その「故郷」をいつまでも大切にするかつての茨川の人たち。そして2頭の狛犬は、故郷を大切にするそれら人々の心に応えるべく、じっとこの村をまもる。昔も今も変わりなく、そしてこの先も・・。

村をまもる2頭の狛犬、狛犬をまもる村人の思い。苔むした狛犬たちは、この先もここを訪れる人たちに『茨川』を語ってくれることだろう。








http://www.geocities.jp/kondodoraibuiko_ne021/index.html
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【2006/08/20 00:00】 | 滋賀県山村・廃村・自然 | page top↑
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